ナカタニズ・テーブル東京(10)
「空間を、味わう。/パークハイアット東京 梢」
7月5日(日)
桂子
振り返れば、以前「ジランドール」では、
夢見心地だけで済ませていたということですね。
今回「梢」では、「何を知らないかに気づく」がテーマなので、
ホテルの玄関を入るときから、肩に力が入っていました。
ほんとはお腹に力をいれなきゃ、なんですけど。
先付けをいただくときから、
先生のお話を聞き逃すまいと、でも、メモも取らないので、もう必死です。
天丼を、崩さずに、美しく、いただく。
器が合鹿椀だと教わって,
「ろくろの回し方」や「漆の塗り重ね方」,「メンテナンスや扱いへの気配り」などについて
伺いながらいただいたので,味覚・視覚・触覚・記憶力・想像力を鍛えながら味わえました。
デザートのお皿の木目デザインはコシノジュンコさんだなんて,素敵なご縁。
「濃い」より「濃ゆい」時間でしたね。
真治
【二次元から三次元へ】
テーブルも、回を重ねる毎に、気になることが増え、忙しくなってきました。
料理とマナーだけでなく、いつしかスタッフと他のお客さんも観察していました。
周りの方々とペースを合わせず、早々に天丼を食べ終えてしまいました。
空間の認識ができてきたので、次は時間の認識ができるようにします。
大畑朋子
パークハイアット東京 梢で、合鹿椀に出会いました。
いつも百貨店で眺めていたので、天丼が入った状態で目の前にあるが、新鮮です。
食べながら、ふといつも自宅で使っている漆の味噌汁椀のことを思い出しました。
確か百貨店で買ったはず、と思ってネットで調べてみたら、角光男さんの名前が出てきました。
角光男さんがつくっているのは江戸漆器です。
調べてみると、江戸漆器は、出前に使う寿司桶やそば屋の道具など、「洗っては使う」を繰り返す過酷な環境に置かれるため、漆をたっぷりと入れた下地を使うことが特徴です。
何気なく普段から使っていた椀でしたが、改めて「そうだったんだ!」と発見がありました。
せっかくなので、他の漆の特徴も調べてみます!