作品より創作過程が、もっとクリエイティブだ。
(「仏像の姿」三井記念美術館・後編)
2018年10月21日(日)
親愛なる君に
特別展「仏像の姿(かたち)」(三井記念美術館)で、
もう1つの面白い企画がありました。
東京藝術大学 保存修復彫刻研究室(籔内佐斗司教授)
とのコラボの、模刻・修復作品の展示です。
籔内佐斗司先生から、三国丘高校の先輩のよしみで、
ご案内を頂いていました。
僕が、CMを作っていたので、CMを見る時も、
「どうやって発想し、どうやって企画を通し、どうやって制作したか」
ということを、作品以上に追体験します。
研究生も、模刻・修復を通して、当時の仏師の精神を追体験します。
寄木造りが、こんなに細かくパーツに分かれているということを
初めて知りました。
《東大寺中性院・弥勒菩薩立像 模型》を作った小島久典さんは、
プラモデル・マニアだそうです。
見えないところにある落書きまで再現されてました。
一木造りも、生木で内刳りをすると、
小さなヒビが入ることで、大きなヒビが入らないことや、
寝かせて彫ったということも、驚きでした。
「外へ向かう工夫」と「内へ向かう工夫」を
「仏像の姿」展で、両方味わうことができました。
彰宏より
P.S.
染物屋の息子として生まれた職人のDNAに感謝しました。