苦難を乗り越えるほど、美は凄みを増す。
(国宝《犬山城》)
2018年10月06日(土)
親愛なる君に
徳川美術館で、すっかり国宝灼(や)けになっている状態で、
「帰る?」の西田敏行さん似の国宝の神様に導かれてきたのが、
国宝《犬山城》でした。
4万城作られたお城の中で、
国宝の天守は、5城のみ。
天守閣の敵は、戦国大名だけではありません。
徳川幕府の一国一城令、お家取りつぶし・
明治新政府による取りつぶし・地震・台風・
空襲・老朽化・維持費資金難・相続税・消防法などを乗り越えて
元の形のまま残っているのが凄いことです。
お城は、最後の籠城戦を戦う死の覚悟と、
平和時においても示す威厳との2つの美しさを備えています。
《犬山城》は、2004年まで成瀬家の個人所有で
踏ん張ってこられたのも、凄いことです。
美しいものは、誰かが命に代えて残します。
残すたびに、美しさが増すのです。
美は、乗り越えてきた苦難の中に存在するのです。
彰宏より
P.S.
それでも、まだ西田さんは、帰してくれませんでした。