トキワ荘から、当時のエネルギーを感じ、パワーを
頂きました。
　『売れて、世の中に出ていくんだ！』という熱い気持ちを
今の自分が持っているか？突きつけられました。

ときわ荘での宴会ミニチュアを見た時、自分の寮生活や、実家を思い出しました。家には、いつも学生が寝泊まりしていて、夜は酒を飲んで雑魚寝、洗面所には、母がマジックで名前を書いた歯ブラシがずらりと並び、翌朝、私は、寝ているところを跨いで学校に行っていました。帰ってきても昨日と同じ服で、皆、標本を作ったり、航空写真を見ながら植生図を作成していました。当時は、子供部屋にも学生が寝ているのが嫌だったけれど、いないと寂しくもあり、まんが道の世界だったのかなと思ったら、尊い時間だったんだなと思えました。

当時の漫画は、今より文字数も多く、読むのに時間がかかるけれど、その分、背景やカットの書き込みが細かく、本気の哲学を感じました。新宝島の原本に感動しました。

トキワ荘でまだ売れていない頃のマンガ家たちが集まった部屋に、中谷塾生がそろって写真を撮りました。「中谷塾生物語」がスタートしていく予感がしました。いや、もうきっと16年前からスタートしていますね。切磋琢磨する仲間の存在の大きさを肌で感じ、熱いものがこみあげてきました。