コシノヒロコ×中谷彰宏 トークショー
「未来は、飛び込む君を待っている。」
6月13日(日)
南無陀
マリナちゃんの質問は素晴らしかったです。
本来なら僕自身がしなければならない質問でした。
ボサッとしていました。
あの質問がなければ、ボサッとしていたことにすら気がつきませんでした。
超一流に触れると言いながら、いつの間にか惰性に流され、物見遊山になっていました。
ここは、素直に反省です。
岡本 美沙
いつもは、ペンは黒と赤と青。
なんなら蛍光ペンも、用意する。
今回は何となく、黒一色でいこうと決めた。
正解だった。
コシノ ヒロコ先生の、
中谷 彰宏 先生の、
エネルギーが伝わってきて、ドキドキする。
会場に座っているのにもう、お話から浮かんできた映像の中で、走っていた。
「臨場感」という言葉を知っていると思っていた。
知らなかった。
岡本 美沙
今まで柵やロープ、はたまたガラス越しで離れた所から作品を眺めてきたので。
コシノ ヒロコ 先生の作品を前にして、おっかなびっくりだった。
途中から、前から斜めから後ろから、だけれど礼儀正しく、数多くの作品と対面した。
近いだけではなく、森に入りこんだような展示。
躍動感という言葉を知っていると思ってきたのに、知らなかったことに気がついた。
そう。
講演会が始まる前に既に、ドキドキしていた。
しまぴょん
「変わるときは一瞬、だから1日を大事にしないと」ヒロコ先生が仰った。だからのんびり休みたい、が今先に気がちだった。きちんとした服装ででかけたり、緊張する場所に出かけないと、自分を律することが、こんなにできないものなんだと、思っていた以上にだらしなくなるのがよくわかった。
ビジネスカジュアルは難しくイメージと逆だから、酷なことに体型・品性・値段を隠さない。服に助けてもらう。ごまかすのではなく、それも実力。その人が何をしているかわからないのは相手に失礼。は若いころ読んだ光野桃さん。一杯失敗したけど器用でないからしょうがない。個性に正解はない。それも私。
岡本 美沙
質問を考えてくるのを忘れたことに途中、気がついた。
赤ペンで、グリグリ丸く囲みたい内容がどんどん出てきて、メモが止まらない。
しょうむない質問が、浮かんでは消えた。
今度こそと漸く手を上げて話し始めたら。
口から出てきたのは、今、思いついた質問ではなかった。
まさしく、しょうむない質問だった。
あまりのことに、いつぞやのようにグダグダになりそうになる。
講演会での質問では人生初、足が震えた。
ファッションのことで何年も悩んでいると思っていた。
違ったとは。
延期がなかったら他の質問をして、本来の悩みから逸れてしまったに違いない。
今だから、ちょうど良かった。
岡本 美沙
コシノ ヒロコ 先生は、口に出さずとも既に、お洒落とは何か体現なさっていた。
ますます若々しくて、目をこすりそうになる。
美しいものだけではなく、美しい女性も、お手本にします。
岡本 美沙
コシノ ヒロコ 先生は天才だから、あれほどのデザインができるのだと、どこかで思っていた。
作品を目の前にしながら実際は、遠くから眺めていたのか。
それは、自分が上手くいかないことの言い訳だった。
「どうすればいいか」の覚悟が足りない。
実践も全然、足りない。
気をつけても気をつけても、すぐに心も体も頭も、ガチガチに固まっていたのだ。
コシノ ヒロコ 先生の慈愛に溢れた言葉のシャワーで、笑いに笑って、ふにゃふにゃに柔らかくなっている。
何でも出来る気がしてきた。
人生は、楽しい。
榊田未央
言葉を磨くのは、自分の哲学を伝えるためだと気付きました。言葉は、その人の美意識そのものでした。
自分の哲学を明確にすることから始めます。
しまぴょん
舞台に対して三角形に陣を張る。戦うわけではないのだが護る感じ。
見極めて反対に動いた未央さん。
考えて座った真里那さん。前の対談後の指導の時は居られなかったと思う。
そして講演者の土壌で自分にも皆にも役にたつ質問。難しいことを難なくされた。
考えてるかどうか。経験の有無。さりげなく見える選択にこそ人格が出る。
岡本 美沙
内心
「あ、いいこと聞いた。それメモしていいですか」
「もうメモしているけど」
「わ、いいこと聞いた。メモしていいですか」
「もうメモしているけど」
と、メモしながら延々ツッコミしていて、そんな自分にまた、笑えていた。
コシノ ヒロコ 先生の作品を、前から横から下から斜めから眺めたけれど。
今度は、あらゆる角度から、ふにゃふにゃになった目でふにゃふにゃな自分を眺め、
ふにゃふにゃ頭で、そんなことを考えていた。
こんなに面白い客観視が、あるとは。
人生は、面白い。
岡本 美沙
コシノ ヒロコ 先生のお家とは異なり今回は、兵庫県立美術館だから。
建物全体が「ここですよ」と、道路から見えるようになっているよねと考えた。
怒られそうだけれどコンクリートのグレーだから、どんよりと重く、冷たく見えるのだろうかとも、考えていた。
違った。
光に向かって坂道を登るエントランス。希望に向かって歩いているようだ。
建物全体で、来館する人を歓迎している。
「え、木造建築?」
「違うよ、コンクリート」
しばらく歩いて「あれ、木造?」
「違う。コンクリート」
と内心、延々と繰り返してはその都度、外壁を見上げてゆっくり歩いた。
柔らかい風が吹く。
美術館に入り、木漏れ日が揺れたような気がして、天井を見上げた。
美術館だけに、全ての場所で直射日光が当たらないように工夫されている。
木々の間から、空を見上げることができるのと同じように、空が見える。
木々のざわめきが聞こえた気がして、思わず辺りを見回す。
グレーなのに温かい。気持ちがほわんとしてくる。不思議。
コシノ ヒロコ 先生人形が階段の上の空間を飛んでいるのを見た時すでに、ワクワクは始まっていた。