ナカタニズ・テーブル大阪(3)
「ザ・リッツ・カールトン京都で、アフタヌーンティーを。」
1月12日(日)
内田 秀典
ケーキを見る顔が怖いよと、ミエさんに教えて頂きました。
自分では気づいて無かったです。
実は、スタッフの方の説明が聞き取れずに
フリーズしていました。
言葉を知らないと、説明が耳に入ってきません。
覚える事が沢山です。
焦らず、今日のメニューから調べます。
タイチョウ
始まりから、僕は焦っていました。開始が12時からで、京都駅についたのが、11時50分。新幹線から、遅れる連絡をレストラン入れるも、気持ちは逸る。京都駅に着いて、明日の名古屋校用の宿泊セットのキャリーケースをコインロッカーにいるか預けようとするが、コインロッカーは何処も一杯。しょうがないので、キャリーケースを持ったまま、タクシーで、リッツカールトン京都に移動。
移動中に、みずほ銀行や京都市役所等、歴史ある建物を観れたのは良かった。
タクシーで移動は正解だった。ドアトウドアです15分で到着。地下鉄で来ていたら、入口が解らず、迷って更に遅れていた可能性が高かった。
唯でさえ、緊張する場所に、遅刻でちょっと胃が痛くなりそう。
ロビーで、レストランの場所を聴き、レストランに到着する。
参加者に迷惑を掛けたのが悔やまれる。
しかし、悔やんでばかりも要られない、何しろ相手は、あのリッツカールトン京都、気持ちを強く保たないと、マナー違反をしそうで緊張する。
中谷先生の余裕ある佇まいと笑顔、中谷塾生の温かい言葉に救われ、癒やされる。
お茶を選ぶが、沢山の種類が有り、凄く迷う。リッツカールトン京都、オリジナルブレンドの紅茶を選択する。
しばらくして、料理とケーキが運ばれる。料理の名前を教えていただくが、聞き慣れない単語で、覚え切れなかったので、再度教えて貰う。パリのブレスト、チーズのセレスト、中谷先生に聴いて、意味を教えて貰う。
スコーンも、ナイフとフォークで取るのか、手で直接取るのか、不明だったので、スコーンの食べ方を含めて、中谷先生に教えて貰う。他にもミルフィーユ等、力を入れて食べると、ケーキがボロボロになり皿が汚れるものが続く。
ボロボロに成らないように、神経を使いながら食べる。紅茶の飲み方も指の位置、肘の角度や、高さ、顔や、手の向きを習う。最後まで、緊張しながらのお茶会でした。
名和氏のビワが綺麗でした。コンラット大阪の風神、雷神と繋がりました。
しまぴょん
先に「えき」KYOTO 婦人画報と京都特別展に寄ると昨日授業で習った
湯木さんあての松永耳庵の書状があった。授業が続いている。
ガラス工芸の石田征希さんの『標野ゆき』が素晴らしかった。
パ-トドヴェ―ルという古代メソポタミアの(ガラスの練り物)技法を
よみがえらせたそう。どうやったらそんなことができるのか。(名古屋NTでも話題に)
さてリッツ。入口がわかりにくい。京都らしいと思った。細く入ってロビーも狭い。
奥行があって町家的。三段になだらかに流れ落ちる滝の真ん中に小さい石灯篭。
季節外れの一輪のあやめの紫が美しく、あれがないとグレーと水の泡の白だけでバランスが崩れる。
入るとすぐに大窓をバックに大きな大きな松の盆栽。本当に美しい枝のバランス。(ひかるさんに解説してほしい。)
そして名波さんの琵琶。(確認してないけど。)能舞台のよう。
まっすぐな三階分の階段を下へ降りると、大きな石灯籠。ふりかえると満月が描かれていた。
1階のフロアの反対側には漆黒の壁に浮き上がるように、小さな松の盆栽。
そして能衣装のような大きな布帛の額。外国人客がきちんと羽織り迄着物を着ていた。勿論子供達も。
日本であって日本ではない感じ。例えばベトナムのフランス風のような、くぐった洗練。
しまぴょん
最初に来て、待っておられた内田さん。スーツの着こなしが前回名古屋のテーブルで
お見かけした時より慣れてきまっていた。ピケのシャツとタイが奇麗。襟の高さでスーツがしまる。
共布のように見えたチーフも完璧。はめてないときのグローブの扱いがお洒落だった。
タイチョウは、メニューの説明を受けた後、「聞こえにくかったからもう一回教えてください。」
と言ったので衝撃を受けた。そんなこと言っていいんだ、聞こえにくかったからというのは配慮。
でもその後で「先生に絶対きかれるから。」言わなくてもいいのにお茶目なこと。
内田さんから葡萄の育て方や経営や産地について聴いた。常務も葡萄が好きらしく、
私はたまたま甲州ワインの講習を受けたことがあって話が弾んだ。こんなところで役につなんて。
人集めで頼まれたりの持ちつ持たれつだったりするのだが、自分の選択肢にない
行動をするので、結局は体験の幅を広げているということになるんだな。
そして盛り上がったあと、常務は優しくタイチョウに話題を振った。テーブルが楽しかったのは
常務がさりげなく、まんべんなく話題をふってくれたからだ。
私のマニアックなおとぎ話に、常務は「コメントできません。」と苦笑して素直に言った。
先生の著作の中に、『男性は納得、女性の特技は共感』とあって実感。
しまぴょん
スコーンに縦にナイフを入れると、隣のテーブルに居られた先生が即横に立ってご指導。
「手で取って横にナイフを入れる。なぜならキリスト様の体だから。パンと同じ。」
常務唸る。来たかいがあったって。バリバリの方だと思っていたら眼差しの優しい人だった。
そして終了間近のミルフィーユの残骸。先生はいつもお皿が奇麗。私は綺麗に食べることができない。
そもそも食べ終わったときのことを計算して食べ方を考えていない。人生そのもの。
ティーカップの持ち方もエルボーアップと映画塾で習ったけれど、カップの取っ手に指を入れないって!
左腕を上げると、左手はどうしたらいいのか悩んでいたら即ご指導。胃のあたりくらい。
柔道の審判状態の先生。2つのテーブルになっていたのでお忙しかったと思うけど、
翌日の名古屋で、あの場所で指導するには、立ってホテルマンのように振る舞わないと
場の雰囲気を壊すとおっしゃった。
ティ―カップの持ち方の指導の時の左手の添え方が優しく軽くて驚き、
逆にロッテンマイヤーさんに厳しく指導されるハイジを思い出した。
榊田未央
座学と遠足・テーブルをセットで勉強する有難みを感じました。
リッツカールトン京都ロビーラウンジのカトラリーは、前日勉強したクリストフでした。帰ってから、美しいカトラリーの復習をするのは楽しかったです。たった1つ学ぶだけで、こんなに幸せな気持ちになるなんて。知る楽しみを覚えると、知らない苦しみは平気です。残りの人生も、楽しみだらけです。
榊田未央
しばらく、アプローチにいました。流れる水の音がすべてを消し去って、別の世界につれていってくれました。派手さのないホテルの外観から、大人のラグジュアリーな世界へ知らないうちに引き込まれてしまいました。最高のおもてなしは、変な隔たりやストレスを感じさせないのだと思いました。