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中谷彰宏公式サイト - AKIHIRO NAKATANI -

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大阪校・大人塾(5)
「しんどいことを選びたくなる7つの方法」

1月26日(土)

朋子

女性芸術家でも、自分に自信のあるタイプは、男性を次々と乗り換えて、才能を磨いていくように思います。
男性のミューズには憧れません。
恋に生きるというよりも、手っ取り早く自分の能力を向上させるために、恋人として関わることを選びます。
別れる時は、男性の才能を吸収し終えた時です。
前時代の生き方とは大きく変わりました。
マックス・エルンストも、パウル・クレーも、この時代の芸術家は哲学の素養があり、テキストも作品も難解になります。
現代アートが難解になった理由の1つは、芸術家の知的レベルが上がったからでしょう。
アンドレア・ブルトンやクレメント・グリーンバーグの存在は、芸術家を目指す人の質を変えたと予想しています。

朋子

「修復」の意識が、日本とは違う海外の建築は、とても面白い。
ロマネスクにゴシックが混ざって、挙句はゴシック・リバイバルまで入り乱れいたり、注意してみないと、何時代の建築かよく分かりません。
ドーモの構造が可能になったのはいつからだったっけ、ゴシック・リバイバルはフライング・バットレスの形が違ったんだっけと、曖昧になっていることを調べていると、あっという間に時間が流れています。
没頭しています。
整理棚を作るには、「なんとなく知っている」を「知っている」にしなければ。
漢字も、曖昧さを潰すために、漢字検定準1級のテキストを、半年間毎日書き写しました。
読めるけれど書けない漢字が多すぎて、最初は「私って、想像以上に無知だった!」と驚きました。
中国の古典を読んでいたので、ちょっとばかり故事を知っているかと思っていたら、大間違いでした。
書いて、アウトプットできなければ、知らないのと同じです。
時間がかかりますが、「曖昧」をなくすことに、今は集中しています。
サン・ピエトロ大聖堂は、奥が深くて、鰻の寝床のようだった記憶があります。
最初は彫刻を1つ1つ見ていましたが、キリがなくてやめました。
見渡す限り、石、石、石です。
頂戴した図版も、石灰岩、花崗岩と石だらけで、日本の建築との違いが一目瞭然です。
木造のゴシック建築もありますが、西洋の場合、「大きくしたい」「飾りたい」という欲望は、石によって叶えられたんだと、しみじみ眺めてしまいました。
先生、存分に楽しんでいます。
いつもありがとうございます。

朋子

娘にスカイプ経由で大聖堂の図版を見せて、授業の復習です。
ゴシックとロマネスクの違いは教えていましたが、写真が並べてあると解りやすい。
イェール大学に、ネオ・ゴシックの図書館があります。
「ネオ・ゴシックは、ゴシックにゴシックを重ねて、コテコテな感じよね」と盛り上がりました。
娘の楽しみは「お母さんと美術館へ行き、無料専属ガイドをしてもらうこと」だとか。
哲学も、そういえば美術館で教えたような。
若い頃に、キェルケゴールの『死に至る病』を読んで、「こんな重い話を読んでいたら、根暗になりそう」と危機を感じました。
トーマス・マンといい、ヘッセといい、ドイツ人の重さは半端なく、日本人との体質の違いを感じます。
ニーチェも重い。
『悲劇の誕生』を捧げたワーグナーと同じく、「ツァラトゥストラはかく語りき」のR・シュトラウスとも、実際に親交があったのかなと、娘と一緒に調べたら、見つかりませんでした。
探すための資料には、アリストテレス、プラトン、ショウペンハウワー、ハイデガーと思想家が次々と登場します。
哲学を知らないと、芸術を理解できないと実感します。
京都人の「道や町名にこだわる」も、「あるあるだね」と盛り上がりました。
「堀川より東」「河原町より西」にこだわるのは、京都人同士だけです。
白川の白川砂は、今や高級品で、手に入らないとか。
枯山水の砂の色も、変わってしまいます。
寂しい。
白川も、現在は閑静な住宅街の北白川から、岡崎を通り、繁華街の南白川まで、途中にプールを作ったり、船を浮かべたり、様変わりしてしまいました。
吉本ばななさんの『白川夜船』が、確か眠り続ける女性の話でした。
日本で初めて夢を記録した明恵上人の話を、白洲正子さんと河合隼雄さんが書かれていて、吉本ばななさんが河合隼雄さんと対談されていてるのが縁で、読みました。
建仁寺の明菴栄西が、お茶のタネを託したのが、明恵上人でした。
全部繋がっていました。

朋子

児島虎次郎の絵は、誰の絵か、わかりませんでした。
「このタッチは、日本人かな」というだけです。
ほんの少しですが、人体の描き方が平面的です。
正確には、この絵を昔見ていたはずですが、覚えていません。
大原美術館には、父に連れられて、子供の頃から幾度も訪れました。
私が1歳の頃、父が奮発して買った大原美術館の新品の図録に、ぐるぐるとペンで落書きをしてしまったことは、今でも語り草です。
しかも、ルノアールやモネの絵の上に。
名作を狙い撃ちです。
いまだに「お前は画家になる運命やったんやし、仕方ないけど、あれは高い図録やった」と苦笑いされます。
思い出が、溢れました。
曽祖父が美術コレクターでしたので、衣笠でご近所だった堂本印象や木島櫻谷の作品があります。
最近の作品も好きですが、時代に残る芸術家の作品は、品があると感じます。
大原美術館の空間に親しんで育ったことは、本当に幸運なことでした。
今、娘にしている教養のレッスンは、親になるレッスンであるようにも思えます。

朋子

お話に、落語が度々登場します。
あまり知らない世界なので、これから勉強します。
中谷先生から、面白そうなエピソードを聞かなければ、素通りでした。
最後に教えていただいた漢字の勉強法は、クイズみたいで楽しそう。
早稲田速記も気になる…。
これも未知の世界です。
「奸商」「寒松」といった普段使わない漢字は、出てきませんでした。
仕事柄「緩衝(材)」はすぐに出てきて、笑ってしまいました。
生活が出てしまいますね。
四字熟語は、物語の映像とともに、音も一緒に覚えないと、順番を間違えます。
記憶をするときに、音が、思ったよりも大事でした。
私は、字面だけでは覚えられませんでした。
音を先に覚えて、あとから漢字です。
尺は、まだ使っています。
日本画の紙を買うときに「三六(さぶろく。三尺×六尺)の麻紙ください」と、尺で買います。
始祖達磨に慧可が弟子入りを願い出るときに、雪に埋もれていたと『人天眼目』にあるのは「看看三尺雪」で、腰の高さ(三尺)でした。

朋子

マックス・エルンストがカッコいい。
つい図版を眺めてしまいます。
女性画家は恋愛に奔放だというのも、1つのステレオタイプの見方です。
そうではないのに。
芸術の才能がある女性から、モテる男性が少ないので、1人の男性に、多くの女性画家が集まるだけ。
才能を守るために、感覚鋭く選ぶので、ストライクゾーンが狭いのです。
エルンストの歴代の恋人たちが素敵なので、私も絶対に立候補します。
彼女たちとも、親しくなりたい。
恋人の過去に嫉妬するのも、ステレオタイプで、本当にダサい。
マン・レイの写真が、本当にきれいです。
女性芸術家は、良い恋愛をさせてくれる男性と出会うと、仕事が充実し、美人になると感じます。

榊田未央

今日一日のテーマは、「凝縮」だと感じました。
知識の習得のために凝縮で捨てることを学び、解凍は自分次第です。
凝縮された後ろの世界をよりたくさん解凍出来るよう、続けることで深めていきます。

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