作品を見たときに、作者は何を伝えたかったのかが気になって、感じようとしていました。
でも、それを正確に知ることは不可能。
作品に限らず、どんなに親しい人のことも、完全に理解することはできない。
それなのに、どうして私は理解しようと頑張っていたでしょうか。
芸術・人間関係、いずれにしろ結局のところ、相手を感じているのではなくて、ひたすら自分の反射しか感じられないのだとしたら、先生の仰るように、「正解はなく、解釈は自由」。
相手ではなく、自分がどう感じているかを常に正直に認めてさらけだすということは、簡単なようでいて案外難しいということに気付いたら、そのことが面白くなってきました。

絵の見方で「勝手な物語をつくる。1点選ぶとしたらどれか」が良かったです。次の日、においがする猫の絵を見に山種美術館へ行きました。いつも地元で見ている土田麦僊の絵があり驚き、さらに、解説を読むと麦僊の師匠が竹内栖鳳であることにさらに驚きました。ポストカードはにおいがするミミズク(栖鳳)と葉っぱの上の透き通った鮎(麦僊)を買って帰りました。