書き方塾(5)
「言葉の使い方でチャンスをつかむ7つの方法」
3月17日(土)
飯岡 啓朗
「退屈なのは世の中か,自分か。」(リコー)
中谷先生は,「書けるようになるには,人生経験を増やすこと」と言っていた。
優れた作家ほど,空想と現実がうまく調和した文章になっていると思う。
中谷先生以外に挙げると,太宰治がそれである。
彼の場合は,人生経験豊富というより,人生そのものがメチャクチャである。
太宰の作品で私が好きなのは,ちょっとマイナーな作品だけど『チャンス』である。
これを読むと太宰の文豪と言うより,人間としての奥深さを感じる。
「人生はチャンスだ。恋愛もチャンスだ。」に始まり,太宰にしては自殺だの睡眠薬だの暗い言葉が出てこない作品である。
「恋愛とはとても恥ずかしいものである」「片思いは恋愛の最高の形である」と出てくる。
中谷先生と同じく,相当女性にモテるのだと思う。
遠藤周作が何かの本で,「10年間書き続ければ誰でも作家になれる」と書いてあったが,よほどの才能がないとそれは無理だと考える。
人生経験を積まないと,これがいい言葉だと思える感性すら身につかないと思う。
文章を書く以前に,普段の生活,生き様から見直していきたい。
黒岩 寛史
なんでもない日を、ささえています。パロマ
世界は誰かの仕事でできている。ジョージア
早速、電車の中の気に入ったコピーを集めています。
灯香
文章の穴埋め問題を答えるときは、自分の今までの感情や体験から、言葉を引きずり出しています。
書くということは、自分を絞るようなものだなと感じました。
私は新聞の連載がきっかけで、その方を好きになることが多いのですが、新聞で連載を書くような人は、特定の分野で活躍している人であり、そんな人の書く文章は、得にすごい内容を書いているわけではないのに、なぜかぐぐっと引き込まれ、毎回読むのを楽しみにしてしまいます。
それもこれも、文章の技術より何より、まずは人生経験の豊富さだったのだなと、深く納得いたしました。
灯香
文章の穴埋め問題を前にして、瞬間的に思い浮かんだ言葉に、まあなんてダークな私と自分自身ひるんでも、それは私から出てきたもの、認めるしかありません。
でもまあ、行動に移したわけでもないし、ふと思い浮かぶくらいは良いだろうと思います。
それにしても、同じ問題を前にした、他の人の答えを聞けば、私には思いつかなかった答えばかり。
ああ、そうか。そういう視点か。と納得しつつ、私はどうしてそんな答えが思い浮かばなかったのか、不思議になってしまう。
やはり、その時自分の中にある言葉しか、どうやっても出てこない、先生が仰るように、書く人の内面がだだ洩れ、隠しようがありません。
ダークな私が出てきたら、ということは逆にこうしたらすごく優しいんじゃないかな。と反転させる力を持てば、もっと優しくなれると思いました。
灯香
純白の嘘くささについてですが、確かに1点の汚れなき白はありえない。
でも漂白して加工したなら納得です。
誰かを好きになって、自分の中に出てきた汚れた感情やその他もろもろの出来事を、自力で心を漂白して気高く生まれ変わった状態を純白と考えるなら、ある程度年齢を重ねた私の場合、憧れる心の在り方です。
最初から汚れなきよりも、汚れてからもう1度白くなりました。を目指そうと思いました。
焼鳥恵
「ことば」にこだわる面白さを体験。
瞬時に浮かぶ「ことば」に人生経験が、出てしまうので、可笑しくて可笑しくて笑いが止まりませんでした。どうやら脳は、正直に反応するようです。
反応して出てきた「ことば」をコントロールもしないで口にできる先生の授業は、「安心」そのものです。
「ことばあそび」は、大人も楽しめるあそびですね。