東京校体験塾(40)
「日本一美しい本棚に囲まれて、知的デートを楽しむ。/東洋文庫」
6月18日(日)
KIYOMI
東洋文庫では解剖や薬などを探求した本、それに関わった人の解説が分かりやすかったです。今の病院受診の時に受ける印象や医療情報と照らし合わせて先人の並々ならぬ苦労を感じました。
モリソン文庫の蔵書は実際に見て圧倒されました。
中谷先生の解説が深くて、やはり一人では味わえない時間でした。だるまの赤色の理由を初めて知りました。
おまけに六義園も散策することができて、ポイントを押さえた庭園の鑑賞をすることが出来ました。
刺激しあえる仲間と一緒に歩くことが出来ました。
ありがとうございました。
真治
書物を簡単に手に入れることが、どれほど幸せなことか、改めて気付きました。
佳葉
先生が解説されると、いにしえの書物が息を吹き返します。その静かで熱い息遣いを、優しく汲まれ、声に乗せて、時空を超えた空間と重なりあう一体感は、永遠の美しさでした。心が震えました。
佳葉
六義園で、どう見たらよいかわからなかった回遊式庭園を、実際に歩きながら、教えていただけて嬉しかったです。体験して初めてわかることばかりです。絵の味わい方と似ていて、奥の意味がわかると、景色も変わることを体感しました。先生の灯篭のインスタ写真は、同じ景色を見ているはずであるのに、全くの別物でした。先生が撮影されているのでなく、灯篭の方から撮ってください、と入ってくる波動がありました。紫陽花も見つめる中、灯篭と木の葉のテレパシーを汲み取って優しく返されるシーンは、うっとりするドラマでした。
法子
華岡青洲が著した書物に、女性の乳房に大きな黒丸が描かれた絵を見ました。書物のタイトルは『乳岩図説』。「癌」がまさしく「岩」のようです。大昔、有吉佐和子著の『華岡青洲の妻』を読んだ時、華岡青洲にある種冷徹さを感じていたのですが、この絵を見て考えが変わりました。彼の「麻酔薬を完成させ、患者さんを救うのだ」という使命感が、妻やお母さんの心を動かしたのだと。家族一丸となって研究したのだと。この黒々とした丸に、彼の岩のような強い意志を感じました。うろ覚えの知識を補うために調べていると、体験塾で一緒に涙した塾生の解説動画に突然出会い、驚きを禁じ得ませんでした。
佳葉
東洋文庫のある駒込界隈は、どことなく活字の空気感があります。印刷街である歴史を教えていただき、それ故に、文士村が近いのかなと思いました。同じ印刷街でも、森岡書店の道すがらの木挽町界隈は、絵や色の空気感があります。狩野派の名残りを想像しました。歴史を教えていただきながら、歩けることが楽しいです。三菱と徳川の後世への影響力、規格外のスケール感に、おののきました。記憶としての歴史ではなく、姿を変えながらも、エッセンスが継承されゆく歴史の強さの中に、今いることを味わえました。
タカハシ
以前から東洋文庫の名前は知っていたが、古い中国の資料館位に思っていた。美術館の青銅器コーナのような、とっつきにくいイメージがあり、塾でもなければ行くことも無かったと思う。
今回改めて知ったのは、東洋とは西洋の反対語。広義ではトルコから日本までの広い地域を指す。そう言われてみると、今回の展示物は日本史の教科書に出てくるような書籍。日本も東洋の一部なのだ。
さて今日も、お風呂から、アジサイまで、多種多様な説明を先生から伺う。
お風呂の説明をしているときには、(テルマエの)阿部寛さんが後ろにいるかのような臨場感。秋田藩士がイラストを描いた本は、華岡青洲の妻に負けてスキップされ、お目当ての阿片戦争の絵は展示されておらず、国宝「史記」は展示されていたようだが、見た記憶が無い。
いつも通り、展示物と塾生の反応を見ながら先生の解説を伺うが、世界一の本棚よりも見る価値があると思う。
続いてお隣の六義園。以前お庭ブームの際に参加出来なかったので、個人的には東洋文庫よりも嬉しい。
後で先生のインスタを見て絶句。同じ景色を見ても、先生にはファンタジー映画の一場面に見えるようだ。
六義園は他の有名なお庭に比べ、自然感がハンパ無かった。つい、都会なのにビルが見えませんね。と普通の感想を言ってしまった。
最後にお茶屋さんでジュースを頂く。塾生が一気に飲み干す様子を見て、その早さに驚く。
この日は歩かない予定で参加したが、結構ハードというか、お得な塾でした。