港のビッド。
今まで、ビッドという名前だとは、知りませんでした。
名前を教えてもらって、思い浮かべた瞬間、父との思い出が溢れてきました。
海の風、ビッドの手触り、車のドアを閉める音。
父が週末、私を連れ出してくれるところといえば、サンロードの喫茶店か、岸壁でした。
久しぶりに、父に会いたくなりました。
名前＋思い出が結びつくと、とても特別なアイテムになるのだなと思いました。

砂時計のオリフィスって、ほとんど詩的です。
その響きだけで、なんだかぼんやりしてしまいます。
本でも、タイトルでぼぅっとしてしまうことがあります。
このタイトルがあって、そして中には物語があるというだけで、それだけで何かが膨らんでいって、とまらない。
詩的とは、そういうものなのかと思いました。
短く、ほんの少しだけの中に、ものすごく広く奥深い、掴みきれないような何かを感じさせること。
今の私には、もどかしくさえ感じますが、だからこそ、ずっとぼんやり思い浮かべてしまう。
そんな言葉を紡ぐことのできる詩人とは、本当にすごいことをしているのだなと改めて思いました。

誰と出会ったかが、その人を作り、出会って出会って、私が拡大していく。
なんだか一言ではいえない、ごた混ぜのような刺激を与えてくれる大人の方は、本当にすごいなと思うし、その影響を受けて、自分の中でどんなものが出てくるか、面白いです。
本ではなく、直接の出会いのほうが、はるかに私を拡大してくれるとは思います。
でも、すごいと感じる大人の方は、間違いなく本をたくさん読んでいるし、そんな方に会っていただくためには、私も本を読んでいるということが重要だと実感したので、もっと本を読まなきゃと少し焦っています。
ゴールデンウィーク、無駄にせずに本を読みます。