浮世絵は、初摺を味わおう。
(サントリー美術館「広重ビビッド」展)
2016年05月13日(金)
親愛なる君に
サントリー美術館で「原安三郎コレクション 広重ビビッド」を見てきました。
浮世絵には、3種類あります。
(1)初摺(しょずり)。
(2)後摺(あとずり)。
(3)復刻。
初摺で売れなければ、後摺が売れないので、丁寧に摺ります。
摺りそこねは、没にします。
初摺で売れれば、後摺を大量販売します。
急いでいるので、重ねる色の数を減らしたり、
ズレがあっても、そのまま販売したりします。
初摺にあるぼかしが、後摺にはなかったりします。
今回は、初摺の中でも、早いものが展示されています。
版木がすり切れないので、細かい線がくっきり出ます。
趣向として、同じ作品の初摺と後摺の比較展示がありました。
これだけ違うのかがわかって、これがひとつの見所です。
染物屋の息子として、勉強になりました。
彰宏より
P.S.
『名所江戸百景』で江戸時代の東京の風物を味わい、
『六十余洲名所図会』で自分の故郷を探すのが楽しみです。