親愛なる君に

「塾に参加してなかったら、
今頃、離婚でした」
と、佐藤厚子さんが笑って言いました。

厚子さんは、ご主人の恭之さんと、
オンラインで、毎回、ご夫婦で参加している
ベストカップルだから、意外な話で驚きでした。
ご主人の恭之さんも、「えっ、まったく、気づかなかった」
と、冷や汗をかいていました。
老人ホームを経営する恭之さんは、
家族のために一生懸命働くあまり、
家族と一緒の時間を作ることができなくなっていました。
家族のためにしていることが、
すれ違いを生んでいたのでした。
塾も、恭之さんが、そろそろ働き方を変えようかと感じて、
先に参加しました。
厚子さんは、後から一緒に参加するようになりました。

塾に参加するようになって、
一緒に食事に出かけたり、買い物に出かけるようになりました。
Zoomで会うたびに、厚子さんがゴキゲンになっていくのが、
わかって、僕も嬉しかった。
ギリギリセーフでした。
すれ違い離婚を食い止めるキューピッドになりました。

彰宏より

P.S.
直感的に、塾に参加して、
涙する人を作らなかった恭之くんと厚子さんに、
1月のナイストライ賞。
僕の読んだ本棚から、ふさわしい本を選んで、お贈りします。

◆火曜・中谷庵